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2011.01.11

平成23年度の税制改正で、相続税が増税されて、遺産分割にも問題が発生!

 昨年度末に、平成23年度の税制改正の大綱が発表されました。

 税制改正大綱とは、与党(現在は民主党)が作った税金の改正案だと思ってください。

 相続税だけに焦点を絞ると、大増税になりそうです。

 通常ですと、このまま、3月31日に国会を通過して改正となるのですが、ねじれ国会であるため、野党の意見を反映させて、内容を修正する可能性は残ります。

 新聞やTVでは、法人税の減税と、セットにされた所得税の増税が大きく取り上げられて、議論されていますが、相続税は内容が難しいこともあるのか、あまり報道されていません。

 そもそも、相続税を増税することは、数年前から、ずっと議論されてきました。

 そのため、所得税と比べて、増税になることに、突然という驚きがないという理由もあるのかもしれません。

 ただ、今回の相続税の改正は、今まで相続税がかかる人が増税になるだけではなく、相続税がかかる人が、かなり増えることが、大きなポイントです。

 

 今回の改正点で、最も、相続税の増税に大きく影響するのが、基礎控除の金額の引き下げでしょう。

 現在は、「5000万円+1000万円×法定相続人の数」が基礎控除の金額になります。

 そのため、両親が亡くなり、子供2人であれば、相続財産が7000万円までは、相続税がかからなかったのです。

 ところが、今回の改正で、

 

「3000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」

 

を基礎控除の金額とするのです。

 つまり、相続人が子供2人であれば、相続財産が4200万円以下にならない限り、相続税がかかることになるのです。

 ただ、東京近郊、名古屋近郊、大阪近郊、福岡などの大都市圏であれば、自宅だけでも、1億円近くの相続財産になってしまいます。

 1坪150万円の自宅で60坪もあれば、土地だけで9000万円です。

 建物の価値が1000万円であれば、自宅だけで1億円です。

さらには、亡くなったときに、現預金が、ちょうどゼロという人も少ないと思われます。

現預金や生命保険で2000万円ぐらいあるとすれば、自宅(土地と建物)と合わせて、相続財産は、1億2千万円になります。

 これでは、以前の基礎控除7000万円も超えてしまうのでは?と思うかもしれません。

 

 ところが、相続税法では、自宅はそのまま評価しません。

 相続人が自宅に住み続けるのであれば、その人が相続した土地に関して、20%の評価で許してくれるのです。(240㎡までという広さの制限はあります)

 自分たちが住み続けるだけなのに、相続税が支払えず、引っ越さなければいけないのは、ひどいですからね。

 だから、他に住む家がある人には、この特例は使えないのです。

 結局、9000万円の土地であれば、1800万円の評価になります。

 

土地1800万円+建物1000万円+現預金・生命保険2000万円=4800万円

 

 税制改正される前の7000万円の基礎控除ならば、相続税はゼロになります。

 一方、税制改正されると、基礎控除が4200万円であるため、相続税が発生してしまいます。

 それで、いくらの税金になるのでしょうか?

 

 税率は10%になるため、子供1人で30万円、2人で合計60万円になります。

 ・・・そんなに高くない・・・と思うかもしれません。

 確かに、1億2千万円もの相続財産をもらって、たったの60万円の相続税ならば、支払ってもよいでしょう。

 実質的に、0.5%の税率ですし、2000万円もの現預金と生命保険があれば、そこから支払えばよいだけです。

 

 ・・・ところが、このように計算できる場合もありますが、現実には、ほとんどの人たちが、違ってしまいます。

 なぜかと言えば、今年の税制改正大綱ではなく、昨年度の税制改正で、小規模宅地の特例が改正されているからです。

 小規模宅地の特例とは、先ほどの自宅の土地を20%で評価してくれるというものです。

もう一度、小規模宅地の説明を読んでみましょう。

 

「相続人が自宅に住み続けるのであれば、その人が相続した土地に関して」という条件がついていました。

つまり、子供2人が、その自宅に住み続けることが条件になっています。

親が亡くなるときには、子供もすでに50歳を超えている場合が、ほとんどでしょう。

 そのため、1人は親と同居していて、そのまま住み続けるとしても、もう1人は、結婚して独立しているはずです。

 この場合、2人で半分ずつ(共有でも同じ)自宅を相続すると、その土地の半分だけしか、20%の評価の特例を使うことができません。

 そのため、住み続けた人が相続した面積しか、小規模宅地の特例を使うことができないのです。

 

 9000万円の自宅の土地は、

 

4500万円×20%(住み続ける子供の分のみ)+4500万円=5400万円

 

の評価になります。

 そのため、建物、現預金や生命保険を合わせると、相続財産は8400万円と評価されてしまいます。

 この場合、子供1人で265万円、2人合計すると530万円の相続税になってしまいます。

 先ほどの60万円に比べれば、約9倍もの税金になります。

 

 それならば、自宅に住み続ける子供が、自宅をすべて相続して、もう一人が、現預金と生命保険を相続すればよいと考えるでしょう。

 理論的には、それが一番よいのですが、やはり、現実は違います。

 自宅を相続した子供は、相続財産で1億円にもなるのに、もう一人の子供は2000万円しかもらえないことになります。

 もちろん、文句を言いますよね。

 しかも、自宅の土地9000万円という金額は、あくまで路線価の金額であり、時価はもっと高いのです。一方の現預金と生命保険の2000万円は、そのままの金額でしかありません。

 

 これを解決する方法は1つです。

 自宅を相続した子供が、現金でもう一人の子供に、3500万円を渡すのです。

 これを代償分割と呼びます。

 相続財産を多くもらう代償として、自分の貯金から、他の相続人に支払って分割するという意味です。

 

 これで、

自宅をもらった子供は、9000万円-3500万円=5500万円

 もう一人の子供は、2000万円+3500万円=5500万円

 となり、公平ですね。

 

 でもこれも、1人の子供が、3500万円と自分の相続税265万円、それに、不動産の登録免許税などを用意できることが前提になります。

 結局、すぐに支払えないとなれば、自宅を売ることを主張されるかもしれませんが、そうなれば、自宅はすべて小規模宅地の特例を使えないことになります。

 1億2000万円が相続財産の金額となれば、なんと、相続税は、1160万円にもなってしまいます。

 最初の60万円に比べて、1100万円も、無駄な税金が増えています。

 親族間で喧嘩をして、相続税も多くなるとは、最悪ですよね。

 

 このように、今回の相続税を増税する改正によって、相続税が、遺産分割のもめごとの原因になる事例が増えそうです。

 今後は、生前に贈与を使った、上手な相続の計画を建てることが、より重要になるでしょう。

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