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2011.07.08

土地を贈与した方が得か、建物を贈与した方が得か、お金を贈与した方が得か?

「自分が所有している土地を、毎年、子供に贈与していきたいのだが、これは相続税や贈与税の節税対策として、有効な方法ですか?」

 

 という相談を受けます。

 ただ、土地は価値が高いため、贈与税の基礎控除である110万円前後で行うとすれば、東京23区内であれば1坪、それ以外の大都市圏であれば、2坪が限度になります。

 いわゆる、昔、流行った「1坪贈与」と呼ばれるものです。

 ただ、最近は、この贈与を実際に行っている人は減りました。

 なぜでしょう?

 

 答えは、単純です。

 自分の土地の価格が上がると、誰も予想していないからです。

 昔は、土地の価値が、毎年、右肩上がりでした。

 そのため、今すぐに、土地を贈与しなければ、来年には、価値が上がってしまいます。

だから、1坪ずつでもいいので、急いで贈与しようというわけです。来年は、1坪でさえ、贈与できなくなるかもしれなかったのです。

ところが、現在は、土地の価値が上がることもありますが、下がることの方が多くなりました。

 そのため、土地の価値が、十分、下がってから贈与した方が得なのでは?という現象が起きているのです。

 

 ただし、相続が発生する3年前までに行われた贈与は、配偶者の特例などを除いて、相続税では、贈与自体がなかったものとして取扱われます。

 つまり、3年以内に贈与されたものは、なかったものとして、相続財産に差し戻して、相続税を計算するのです。署名及び捺印された契約書が存在し、お金の移転があり、贈与税の申告書と納付が行われ、要件をすべて満たしていたとしても、贈与税はなかったものとみなされるのです。

 なお、3年以内に納めた贈与税があれば、相続税から差し引いてもらえます。

 

 どの家庭でもそうですが、父親が病院に入院して、「余命はあと少し」と医者から宣告されると、父親の通帳のお金を、親族名義の口座に移してしまいます。

 別に、相続税を脱税しようというわけではありません。

 一番の目的は、父親が亡くなったことが銀行に知れると、預金口座が凍結されて、使えなくなってしまいます。

そのあと、父親が入院していた病院への医療費や葬儀費用の支払いがあっても、通帳のお金は遺産分割協議がまとまるまでは、使えなくなってしまうのです。

 住宅ローンなど、父親が銀行から借金があった場合でも、通帳のお金を親族名義の口座に入れておかないと、大変なことになります。

 借金は、親族が自動的に引き継ぐのです。

 もちろん、銀行に話をすれば、少しは待ってくれますが、何ヶ月間も返済を止めるわけにはいきません。

 このような預金の移動に対して、贈与税を課税するのはナンセンスです。

 別に、父親がお金をあげると言ったわけではなく、相続人である親族にも贈与された意思もなく、現実に父親のために使われているからです。

 これらの父親の現預金は、名義預金と呼ばれて相続財産として扱い、贈与税ではなく、相続税を支払えば、それでよいとしているのです。

 

 話を元に戻しますが、土地の価値が下がる今でも、財産を子供に生前贈与していくことで、相続財産を減らすことができれば、確かに相続税の節税対策になります。

 ただ、ここで、土地を贈与するのがよいのか、建物を贈与するのがよいのか、それとも、不動産は売却して、お金を贈与するのがよいのかという、3つの選択を迫られます。

 これで、1つの答えに絞ることができれば簡単なのですが、実際には、ケースバイケースになります。

 

       一戸建ての自宅

 一戸建ての自宅は、土地も、建物も、子供に贈与することは、お勧めしません。

 というのも、自宅は婚姻期間が20年以上の妻(逆に、妻から夫への贈与でもよい)には、2000万円までは、贈与税がゼロ円で贈与できるだけではなく、相続が発生しても、妻(逆に、夫でもよい)がそのまま住み続ければ、小規模宅地の特例を選択できるからです。

 小規模宅地の特例で、自宅の土地は安い評価で相続税を計算できるのに、わざわざ、高い評価額のまま、贈与する必要はありません。

 そのため、財産が自宅しかなく、現預金も含めて、他の財産がない場合には、自宅を贈与する選択肢もあるかもしれません。ただ、その場合には、そもそも、相続税がかからないのではないでしょうか。

 

それに、実は、不動産を贈与すると、不動産を相続するときよりも、登録免許税の税率が高くなります。

 また、相続のときにはかからない、不動産取得税もかかってくるのです。

 贈与は、相続に比べて、流通税が高くなるのです。

 そのため、「贈与税<相続税」というメリットが大きくなければ、わざわざ、自宅を贈与することはお勧めできないのです。

贈与税がゼロ円の場合でも、流通税で損をするということです。

 

       マンション

 マンションも贈与することは、お勧めできません。

 一戸建てと違って、相続のときに、土地に小規模宅地の特例を使っても、それほど効果がないことは確かです。建物には、小規模宅地の特例は使えませんので。

それでも、贈与するならば、マンションを売却して、受け取ったお金を贈与した方が得です。

 

 マンションは、建物の価値の占める割合が大きく、将来に向かって、時価が下がる可能性が高いと言えます。

どんなマンションであっても、中古になるほど、価値が高くなるということは稀です。

ときどき、東京の山手線の内側の一等地にあるマンションの場合に、新築、または中古で買ったときよりも、1.2倍ぐらいで売買されているマンションがあります。

でもそれは、短期間の土地のミニバブルがあったからです。

ただし、相続は3年から5年という短い期間の話ではありません。10年から20年という長い期間で考えるため、どうしても、マンションの価値は、一等地にあったとしても、下がる傾向にあるのです。

ということで、贈与しても価値が下がってしまうマンションは、売却したあとのお金を贈与した方が得です。

 

       賃貸アパート

 贈与するならば、賃貸アパートでしょう。ただし、原則、建物だけを贈与するのがよいと覚えてください。

 もう一度、言いますが、原則、土地を子供に贈与するのは、失敗です。

そもそも、マンションと違い、不動産の価値のうち、土地の価値が占める割合が多いはずです。そのため、例外として、賃貸アパートの土地の価値が将来、絶対に上がるというのであれば、子供に贈与してもよいでしょう。

 もちろん、新しく駅ができる地域もあり、駅前が再開発されている地域もあり、外環道路などの新しい幹線道路が近くにできる地域もあることは、確かです。

 そのため、こんな時代でも、10年後に確実に時価が上がるという土地もあるので、その場合には、昔と同じで1坪贈与がお勧めです。

 

 ということで、上記以外の場合には、建物だけを贈与することになります。

 建物は、固定資産税評価額で贈与できるため、賃貸アパートであれば、110万円でも、かなりの床面積が、子供に贈与できます。

 それで、建物からの賃料は、共有持分の割合で、子供の収入になります。

 さらに、親に地代を支払わないことで、子供に賃料収入のお金が貯まります。

 これが、将来の相続税の納税資金となります。

 価値があるものではなく、収益を生むものを贈与するのです。

 

ただ、このとき、子供の他の収入、例えば、給料などが高いと、総合課税であるため、所得税が増税されてしまい、意味がありません。

特に、贈与を毎年、行うことで、建物の持分が多くなり、賃料収入が高くなります。途中で、親に地代を支払い始めることは、原則はできないので、あとでどうなるか、計画を練って、実行してください。

 そのため、建物を子供に贈与するのは、あくまで、子供の収入が低い場合に限られます。

 また、このとき、税務署には無償返還の届出を忘れないで、提出してください。

 

最後に、子供の収入が高い場合には、孫に贈与するという方法もあります。

孫であれば、相続人にならないので、相続が発生した日から3年以内に行われた贈与も、相続財産になることはありません。(代襲相続が発生して、相続人になった場合は除く)

ただし、孫に財産を贈与すると、遺産分割協議が紛糾することがよくあるので、家族で話し合ってから、実行してください。 

 

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