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2011.12.19
今年も12月になり、平成24年度の税制改正大綱が発表されました。
これに先立って、まだ決定されていなかった、平成23年度の税制改正案が、成立していたり、閣議決定されていたりしています。
まず、すでに国会で成立して、平成23年の8月から施行されている法律で、個人の方に、来年の確定申告から適用されるものが、下記になります。
故意に税を免れる意思があり、無申告が見つかった場合には、
「5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、または併科」
故意に税金を免れる意思がなく、無申告が見つかった場合でも、
「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」
新しく創設された制度なので、知らない方も多いかもしれません。
もちろん、今までと同じように、本税に加えて、加算税と延滞税というペナルティは、当然、かかります。
新しい罰則が、追加されたと考えてください。
今年は、過去に外資系の金融機関で働いていた人たちが、ストックオプションをもらって、多大な利益を得ておきながら、所得税の申告をせずに、海外にその財産を隠していたという事件があり、無申告だった人が、100人を超えていたこともあり、追徴課税の記事が、新聞やTVで、大きく取り上げられました。
そのため、無申告で、時効をじっと待ち、税務署から指摘されなければ、税を逃れることができると考えている人たちに対して、罰則を、かなり厳しくしたと思われます。
逃げ得は許さないということなのでしょうが、故意でなくても、1年以下の懲役なので、これからの運用次第では、かなり厳しい法律になるかもしれません。
これらは、所得税だけではなく、相続税や贈与税についても、無申告の場合には、適用されます。(法人税でも、当然です)
とにかく、どんなことがあっても、申告はしましょう。
次に、10月28日に閣議決定された法案があります。
来年の平成24年1月1日から施行される予定の税制の中から、贈与税や相続税に関連するものだけを、紹介します。
① 相続税の基礎控除を下げる
これからは、基礎控除が
「3000万円 + 相続人の数 × 600万円」
となります。
4人家族で父親が死亡し、相続人が妻と子供2人になる家庭では、4800万円が基礎控除額となるため、相続財産がこれより大きいと、相続税がかかることになります。
② 相続税率がアップ
相続税の税率には、相続財産が多い人ほど、税率が高くなるという超過累進税率というものが採用されています。
これが、2億円超3億円以下部分が、40%から45%に
6億円超部分が、50%から55%(最高税率)に
税率が引き上げられることになります。
③ 贈与税の税率もアップ
贈与税の税率は、相続税の税率に連動しているため、
つまり、「 相続税の税率 > 贈与税の税率 」
であれば、生前に贈与するだけで、節税できてしまいます。
そこで、贈与税も、最高税率が55%に、
1千万円超1500万円以下の部分が、40%から45%に、
税率が、引き上げられることになります。
④ 相続時精算課税制度を使いやすく
相続時精算課税制度の適用の要件のうち、現在65歳以上の親というのを、60歳の親からでも良いことに、贈与される人も、20歳以上の子供から、子供と孫と範囲が広がります。これで、使う人が増えるのではないでしょうか。
親が90歳のときには、子供もすでに60歳を超えています。
そのとき、孫が30歳前後であれば、家が欲しい、子供の養育費がかかるなど、贈与に対する要求は、大きいはずです。
さらに、この4つに加えて、平成24年度の税制改正大綱で、明らかになったことがあります。
① 両親などから住宅取得等資金の贈与を受けた場合
下記の家屋(床面積が240㎡以下)が、非課税になります。
贈与の年 良質な住宅用家屋(※) 左記以外の住宅用家屋
平成24年 非課税限度額1,500万円 非課税限度額1,000万円
平成25年 非課税限度額1,200万円 非課税限度額 700万円
平成26年 非課税限度額1,000万円 非課税限度額 500万円
(※)良質とは、省エネルギー性・耐震性を備えたもの
② 住宅取得等資金の贈与に係る相続時精算課税制度の特例
適用期限が、平成26年12月31日まで、3年延長されます。
閣議決定された法案と、今回の税制改正大綱に関しては、来年1月からの通常国会で審議され、3月末日に成立する予定です。
閣議決定されている法案は、3月末に成立すると、1月に遡って、適用されることになります。
ただ、審議の中で、適用時期や要件が、一部修正される可能性もあります。
最後に、今年も、あと、半月を残して終わりとなりますが、もし子供や孫に贈与するならば、今年中に、資産の移転を行ってください。
贈与契約書の締結は、当然ですが、現預金ならば、振込み、不動産ならば、登記などの手続きが必要です。また、振込みや登記が、来年にずれてしまう場合には、契約書に公証人役場で確定日付を打ってもらう方法も有効です。
ただ、それでも、年が明けてから、資産の移転を行なうと、来年に行なわれた贈与ではないか?と、疑われることにもなります。できるだけ、今年中に全ての手続きが完了することを目指してください。

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