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2012.07.26

遺産分割したら、相続税ではなく、贈与税がかかることがあるって、本当ですか?

親の相続が発生して(父親は、すでに5年前に他界)、相続人は、あなたと弟の2人とします。

母親の財産は、父親から相続した自宅の土地2000万円だけでした。

ここでは簡単に考えるため、2000万円は、路線価でもあり、時価でもあるとします。

自宅の建物も父親から相続しましたが、木造で築40年も経っていて、価値はゼロ円です。

相続税の基礎控除は、

 

5000万円 + 1000万円 × 相続人の数

 

で計算します。

今回は、あなたと弟の2人が相続人なので、7000万円が基礎控除の金額です。

つまり、母親の相続財産は、この基礎控除以下であったので、相続税はかかりません。

 

もともと、あなたは母親と同居していましたが、相続が発生したことをきっかけに、新しい家に建て替えることにしました。

銀行から住宅ローンを借りることになるので、あなたは自宅の土地を自分の単独名義にしたいと、弟に主張します。

遺産分割協議書で、自宅をあなたが相続すると書けば、何の問題もありません。

ただこれでは、弟の母親からの相続財産の取り分がゼロになってしまうため、反対するでしょう。

自宅も含めて、相続財産に占める不動産の割合が多いと、相続人間で上手く分割できないので、もめることがあります。

そこで、法律では、代償分割と呼ばれる方法で解決できることになっています。

 

代償分割とは、あなたが2000万円の自宅の土地を相続する代わりに、1000万円のお金を、あなたの貯金から弟にあげるというものです。

相続財産は自分がもらい、相続財産ではない個人の財産で、その分を代償するという意味です。

そんなことをせずに、自宅を売って、半分にすればよいのでは?という意見もあるでしょう。

でも先祖代々から相続してきた自宅の場合、買った金額が分からないはずです。

とすれば、

 

2000万円 - 2000万円 × 5%(買った金額) = 1900万円

 

が、所得税法での利益となり、これに20%の税率をかけて、380万円の所得税が自動的に計算されてしまうのです。

それに、不動産会社には仲介手数料として3%を支払うことになるはずです。

とすれば、その自宅に住み続けたいという気持ちだけではなく、税金を考えても、代償分割の方が得になります。

 

弟が、あなたからの1000万円の代償分割で納得して、遺産分割協議書に署名捺印してもらえれば、相続税がかかることも、自宅を売却して所得税がかかることも、もちろん、贈与税がかかることもありません。

一件落着です。

ところが、弟から次のような指摘をされました。

 

「母親は、父親から5000万円もの現預金を相続したはずだ。それに、年金をもらっていた。そのお金は、どこに行ったんだ? 母親の預金通帳を見せてくれ」

 

または、

 

「母親の死亡保険金として、5000万円をもらったはずだ。それも相続財産として考えるべきだろ」

 

ここでは父親が亡くなったときに、母親は、自分のこれからの生活費が心配になり、5000万円の現預金を相続したケースを考えてみましょう。

相続税法には、夫の財産を妻が相続するときには、税金が安くなる特例があります。

 

       法定相続分まで、相続税はゼロ

法定相続分を超えたとしても、

       1億6000万円以下ならば、相続税はゼロ

 

夫の財産は妻の努力もあったから貯まったのですよね。

だから、妻が夫の財産を引き継ぐ場合には、相続税をかなり安くしてくれるのです。

とにかく、父親の相続のときに、自宅の土地と5000万円の預金を相続した母親に対する相続税はゼロでした。

それでは、あなたの弟が指摘している真実は、どうなのでしょうか?


事実は、医学部に入学した子供(母親から見れば、孫)の授業料や留学費などを出してもらったり、あなたに贈与してもらっていました。

弟がこれを知れば、自宅の土地はよいとしても、代償分割のお金は、それを加味して支払って欲しいと主張し始めるでしょう。

 

そこで、あなたは、自宅の土地2000万円は相続するとして、代償分割として3000万円の預金を、弟に渡すことにします。

弟の主張する母親の財産は、5000万円の預金と2000万円の自宅で合計7000万円です。そこから、母親が年金をもらっていたとしても、生活費や医療費として1000万円ぐらいは貯金を取り崩して使ったとして、差し引きます。

弟も、あなたが母親と同居して面倒を見てくれたことは分かっていますし、感謝もしています。そこで、1000万円は目をつぶって、6000万円の半分の3000万円で同意しました。

それでも相続税はゼロですし、自宅の土地を売却するわけではないので所得税もゼロです。

ところが、贈与税はゼロにならないのです。

 

あくまで、母親の相続財産は2000万円の自宅だけしかないのです。

生前贈与は法律的には成立しています。

しかも5000万円をすべて贈与してもらっていたわけではなく、子供の教育費で使った分は贈与にも当たりません。単純に、母親が自分の意志で使ったとみなされます。

 

法律では、下記の扶養義務が生活費や教育費を負担するならば、贈与に当たらないとしています。

 

① 配偶者

② 直系親族

③ 兄弟姉妹(ケイテイシマイ)

④ 家裁の審判を受け扶養義務者となった三親等以内の親族

 

生活に困窮して親族に助けを求めたら、負担したお金に贈与税がかかってしまったら、生活保護の受給者が増えてしまいそうです。

とにかく、生活費や教育費として負担してあげるものは、贈与になりません。

そして今回は、②の直系親族が教育費を出したケースに当たるので、贈与ではありません。

そのため、母親の財産としては5000万円の預金どころか、1円の預金もなく、あくまで自宅の2000万円しかないのです。

それなのに、弟は3000万円もの財産を相続しようとしています。

 

この場合、1000万円の差額が、あなたから弟に贈与されたことになります。

遺産分割協議に署名捺印した時点で、その贈与が成立してしまうのです。

ちなみに、1000万円を贈与すると、275万円もの贈与税かかります。

これを解決するためには、

 

弟には、2000万円の代償分割で諦めてもらう

 

という方法しかありません。

ただ、現実に、弟が納得するか分かりません。

そのため、遺産分割協議では、2000万円の代償分割ですますとして、そのあと、毎年110万円ずつを弟に贈与して、3000万円になるように調整するという方法も考えられます。

このときも、遺産分割協議書と同時期に、残りの1000万の贈与契約書を作成してはいけません。連年贈与を一度に行ったとして、やはり弟に275万円の贈与税がかかります。

あくまで毎年の贈与は、その都度、贈与契約書を作成して、お互いに署名捺印を行い、あなたから弟にお金を振り込まなくてはいけません。

弟が「それだと、本当に贈与してくれか、分からないじゃないか」と文句を言うかもしれません。

それは当然な意見ですが、信用してもらうしかないですよね。親族なのですから。

とにかく、1000万円を贈与するという契約書、または毎年100万円ずつ10年間で贈与するという契約書を作成すれば、翌年には贈与税がかかります。

 

あなたが母親の5000万円の死亡保険金を相続して、弟に3000万円の代償分割をするケースでも、同じように贈与税がかかります。

とにかく、あなたが相続した財産以上に代償分割をあげると、その部分は代償分割ではなく、単純にお金を贈与したとみなされてしまうので、気をつけましょう。

死亡保険金は、相続税法では、みなし相続財産ですが、民法上の相続財産ではありません。

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