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2013.02.15

夫の定期預金のお金をおろして、妻の定期預金に移したら、贈与税がかかるのか?

私の会計事務所に、ご相談に来て、

「夫が妻に生活費を渡すときに、いちいち契約書を作る人はいませんよね?」

「家族に生活費として渡したお金に、贈与税なんてかからないですよね?」

と聞かれる方がいます。

確かに、夫が給料の中から、毎月、妻に生活費を渡すのは当たり前のことであり、それに贈与税がかかることはありません。

扶養義務がある人が、その都度使う生活費や教育費を贈与しても非課税となります。それが、例えば、医学部の入学金と学費として1000万円以上かかったとしてもです。

そもそも、妻が夫の通帳を預かっていれば、そこから食事の材料、子供の養育費、クリーニング代などを支払っていることも多いはずです。

これは妻が代理して使っているだけで、贈与にもなりません。

ただ、夫が妻に生活費を毎月渡している場合で、使い切れなかったお金を、自分の通帳に移し変えると、贈与税の対象になります。

それでも、毎月数万円単位であれば、税務署から問い合わせが来ることはありません。

1年間で100万円が貯まり、それが40年間続くと、4000万円にもなります。

これは夫の相続財産とみなして、相続税の計算をして税金を納めれば、問題にはなりません。

もし夫の相続財産として含めたくない人は、毎年、夫婦間で贈与契約書を作成すればよいのです。

1年間で110万円以内であれば、贈与税はかかりませんし、相続財産にもなりません。

結局、妻が夫からもらっている生活費に贈与税がかかることはないのです。

一方、夫がコツコツ貯めていた定期預金のお金をおろして、一気に、妻の定期預金に移し変えれば、贈与税がかかります。

定期預金にしたことは、明らかに生活費ではなく、妻個人に投資の意思があり、夫婦間であっても、贈与になります。

実際に、税務署との裁判に負けて、妻が贈与税を支払った事例があります。

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下記の2つのお金を、妻が自分名義の口座に移して、定期預金にした。

A銀行の夫名義の定期預金の満期による払戻金  2800万円、

その翌日に、B銀行の夫名義の定期預金の満期による払戻金  1600万円

翌年の確定申告で、妻が贈与税の申告を行わなかったため、

税務署が調査を行い、贈与税と無申告加算税を支払うことを決定した。
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この税務署の決定に対して、妻は不服と感じたので、裁判を起こしました。

そのとき、妻の主張の概略は、下記のものでした。

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結婚してからずっと自分が夫の生活費、交際費、医療費を立替えてきた。

今回は、それを返済してもらっただけ。

それに加えて、将来の生活費等を預かっただけ。
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ここでの争点は、定期預金を生活費として使っていないことは明らかなので、このお金は、貸し借りなのか、贈与なのか、ということに絞られています。

ただ借用書もなく、妻から夫に返済している事実もないため、「妻が夫からお金を借りた」というのは無理がありました。

そこで、

① すでに妻が夫にお金を貸していた(立替えていた)ので、返してもらった

② 将来、夫の生活費で使うお金を預かった

という主張になったのです。

このとき、妻は、自分が立替えていた項目、生活費で使うつもりだった項目を列挙して、反論しています。

判決はどうなったと思いますか?

生活費、交際費、医療費の立替について、妻の主張が否定されました。

1.生活費について

生活費は、具体的内容が全く明らかでなく、夫は妻に生活費も渡していた。

妻は夫と結婚して専業主婦になったので、立替えるお金があったとは思えない。

2.歯科治療費について

歯科治療費は、夫の入歯の費用立替分と主張するが、証拠がない。

それに、夫も自分の預金から払い戻して充てていた。

3.入院療養中の交際費、飲食費について

入院療養中の交際費、飲食費は、夫が入院療養中に、毎晩のように見舞客とホテルで飲食していたと主張しているが、病院外でこのような多額の飲食を行うとは通常は考えられない。

それに、支出日時、相手の名前、金額が全く明らかにされず、証拠もない。

4.ホテル宿泊料について

ホテル宿泊料は、夫のみならず、妻自身の宿泊代も含まれていて、妻が全額を立替えたとは言い難いし、妻が支払ったという証拠もない。

5.散髪代について

夫の散髪を15年間毎日、妻が行っていたので、その代金の立替えと主張しているが、極めて不自然。

夫は入院している期間も長く、15年間の散髪代の立替えは認められない。

妻の主張には証拠がないため、裁判では認められませんでした。

結果、「定期預金にしたお金は、夫から妻に贈与された」として、裁判所は、税務署の主張を全面的に認めたのです。

ここからは憶測ですが、妻は夫の預金を自分に移しただけで、こんなことになるとは予想していなかったはずです。

夫と口裏を合わせれば、問題ないと考えていたのでしょう。ただ、判決が出たからには、贈与税を納めないわけにはいきません。

夫婦間であっても、多額のお金を移動させるのであれば、それがどのような契約に基づいて行うのか、もう一度確認してください。

何の契約もなく、軽い気持ちで移しただけでも、税務署から贈与と認定されれば、贈与税を支払うことになります。

預金だけではなく、株、不動産などの名義を変更するときも同じです。。

そして、必ず、書面による証拠を残しておきましょう。口約束だけでは、あとで証拠にはなりませんし、記憶も曖昧になります。

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