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2013.10.25

相続税はゼロ円でも、代償分割したことで贈与税がかかることがある

今日は、「代償分割」というお話ですが、あまり聞いたことがない言葉かもしれません。

相続のときに遺言書を作成しておいてもらうと、無用な争いも避けれるのですが、実際にはないことが多いです。

その場合には、相続人同士で話し合って、財産を分けていくことになります。

これは私の今までの経験からの予想となりますが、遺言書を作成しない理由として、財産の大部分を占めるのが自宅であり、それ以外に現預金や株を少し持っているという方が多いからなのかもしれません。

「自宅は、同居していた子供が相続する」

というのが家族全員の暗黙の了解で決まっていて、

「それ以外の金融資産は均等に分けてもらえばよい」

と考えて、遺言書を作成する必要性が感じられないのでしょう。

ところが実際に相続が起こると、相続人たちの意見が変わってきます。

特に、自宅の土地を評価すると、意外とその金額が大きいことに気づき、財産の分け方が不公平だと主張する相続人が出てくることがあります。

先日、母親が亡くなったという方から、遺産分割についての相談を受けました。

父親はすでに25年も前に亡くなっていて、相続人は相談者である兄と、その妹の2人でした。

母親の相続財産の総額は、6000万円でした。

その時点での相続税の基礎控除金額よりも低いので、相続税はかかりません。

そのうち、自宅の土地が50坪で5000万円、建物が500万円でした。

それ以外の財産としては、銀行の預金が500万円というものでした。

妹は、15年前に結婚して、夫の実家で暮らしていました。

一方、相談者である兄は結婚せずに、両親とずっと同居していたのです。

父親の相続のときには、2人とも20代で、すべての財産を母親が相続することに、同意していたので、遺産分割の話し合いは、今回がほぼ初めてといえます。

兄は、ずっと一緒に同居していた母親から、

「自宅はお前が相続すればいい」

と言われていて、妹も、その発言は聞いて納得していたようです。

ところが、その自宅の近くで2年前から再開発が始まったこともあり、妹の予想以上に評価が高くなったのです。

突然、妹が、遺産分割の話し合いの場で、

「自分が500万円だけを相続するのは納得できない」

と主張し始めました。

しかも、妹は、「母親の銀行の預金が少な過ぎる」という主張もしていました。

「母親のお金は、兄の生活費などにもあてられていたのでは?」

と、思い込んでいるのです。

兄としては、

「母親が食材を買っていたのは確かで、外食をすれば、おごってもらっていた。だけど母親が病気になれば、病院に送っていったり、介護事業者の手配も行っていた。自分は労力をかなり使っていたんだから、文句を言われる筋合いはない。」

と主張しました。

ただこのまま争っても、遺言書がないので、妹の法定相続分を覆すことはできません。

兄は、財産を半分、妹に渡さなくてはいけないことは、理解していました。

それでも兄は、子供のころから、ずっと住んでいる自宅を売却したくありません。

そこで、私は、妹に兄の個人の財産から、お金を渡すことを提案しました。

話し合いに1年間もかかりましたが、兄が、自分の貯金から2000万円を妹に渡すことで、何とかお互いが納得して、遺産分割ができました。

このように、相続財産ではなく、自分の固有財産を使って、遺産分割を調整してしまうことを「代償分割」と呼んでいます。

これを行うときには、注意点があります。

① 遺産分割協議書に、必ず、記載すること

遺産分割協議書に、代償分割のことを書いて証明しないと、先ほどの事例では、2000万円を兄から妹に贈与したことになってしまいます。

そもそも、2000万円は兄の固有財産なのですから、当然です。

② 代償分割を現金で行わない場合には、売ったことになる

代償分割は現金でなくても可能です。

自分が所有している不動産や株を、他の相続人に渡すこともできます。

ただ、不動産や株を渡す場合には、売却したとみなされてしまいます。

つまり、その不動産や株に含み益があれば、所得税がかかるのです。

③ もらった財産以上に代償分割すると贈与になる

先ほどの事例では、自宅の土地5000万円と建物500万円をもらった兄が、2000万円を妹にあげていました。

これならば、問題ないのですが、兄が6000万円を妹にあげると同意すると、

6000万円 - 5500万円(土地と建物の合計) = 500万円

は贈与したとみなされてしまいます。

遺産分割協議書に、この代償分割のことを書いたとしてもです。

「自分がもらった財産を超えてあげることは、あり得ないだろう?」

と、あなたは考えるかもしれません。

ところが、100%あり得ないことではないのです。

(1)生前贈与があった

生前に親から多額の現金を贈与されていたことが、他の相続人に知れたときに、それを含めて、遺産分割で清算するように要求されたとします。

これは相続人だけではなく、1人の孫に生前贈与されていることが判明して、相続人である親同士で、もめたケースもありました。

生前贈与されていた人は、相続財産をもらわずに、生前にもらった財産、すでに自分の固有財産ですが、そこから代償分割しようとするでしょう。

民法上では、代償分割が成立しますが、税法では、それには贈与税がかるのです。

(2)生命保険金が大きい

生命保険金は、相続財産ではありません。

あくまで、生命保険の契約書に載っている受取人の固有財産です。

そのため、遺言書にも書く必要がありませんし、遺産分割協議書にも記載しません。

この生命保険金を多くもらった相続人が、他の相続人から文句を言われて、保険金の中から、代償分割することがあります。

ここでも、相続でもらう金額を超えて渡してしまうと、贈与税がかかります。

ただ、相続人間で争っていると、贈与税がかかるから、代償分割はしなくてもよいという結果には、絶対になりません。

このような事態になってしまうのは、生前に無計画に財産を贈与したり、相続財産を評価せずに、生命保険に加入したことが、原因です。

自分の相続財産は、何が、いくらあるのかの一覧を作成して、それをどの相続人にあげるのかを把握して、家族で争わず、もっとも節税になる贈与の計画を立てるべきなのです。

そうすれば、代償分割などという制度を使わずに、相続財産を遺産分割することができるはずです。

生前贈与を上手に使えば、子供や孫の生活は豊かにもなります。

生命保険に加入しておけば、残された相続人の生活費に当てることができるのです。

無意味な家族間の争いと無駄な贈与税を発生させることは、止めましょう。

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