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2014.02.19

親から生前贈与してもらったら、相続のときに、妹から訴えられた

遺留分の減殺請求権について、解説したいと思います。

「遺留分」という漢字は難しそうですが、話は単純です。

遺留分とは、相続人が最低限の財産を受取ることができる権利のことです。

例えば、父親が愛人にすべての財産を相続させるという遺言書を作っておくと、残された妻や子供は、あとの生活費がなくなり、困ってしまいます。

そこで、民法では、残された相続人が最低限の生活ができるように、遺留分という権利を認めているのです。

この権利は、相続が発生してから1年以内に主張しないと消えてしまいます。

ただ通常は、父親が亡くなって遺言書が出てきた段階で、遺留分の減殺請求権を主張するかどうかを決めるため、権利が消滅するまで、待っている相続人はいないでしょう。

まず、遺留分とはどのくらいの権利になるのか、見てみましょう。

相続人が妻だけ     → 妻は2分の1

相続人が妻と長男だけ  → 妻4分の1、長男4分の1

相続人が長男と長女   → 長男4分の1、長女4分の1

相続人が妻と長男と長女 → 妻4分の1、長男、長女、それぞれ8分の1

相続人が妻と夫の母(姑)→ 妻6分の2、夫の母(姑)6分の1

相続人が妻と夫の兄だけ → 妻2分の1 夫の兄はゼロ

妻は、かなり手厚い遺留分が認められています。

一方、夫の兄弟姉妹には、1円も認められていないのです。

もちろん、遺留分を超える財産をもらっていれば、権利は主張できません。

例えば、父親が遺言書に、

妻に財産の4分の1、長男に4分の1、愛人に2分の1を相続させる

と書いていると、妻も長男も遺留分をもらっているので、愛人が一番多く財産を相続したとしても、それを取り戻すことはできません。

先ほどからの事例でも分かると思いますが、父親が遺言書を書いておらず、相続人間で遺産分割協議を行うのであれば、遺留分の問題は発生しません。

父親の遺言書があり、その内容が相続人間で不公平である場合だけ、遺留分を主張する相続人が出てくるのです。

ところが、遺留分について、注意すべきことが2つあります。

これを知らなかったがゆえに、親族間でもめている人たちもいます。

① 相続財産にだけ、遺留分が認められている

相続財産に対してのみ、遺留分を主張できます。

あなたは、「それは、当然では?」と思うかもしれませんが、勘違いしている方も多いのです。

例えば、生命保険は、相続財産ではありません。

被相続人が父親、相続人は、長男と長女の2人だとします。

父親が、長女に1億円の生命保険を渡す契約をしていたとします。

自宅も含めて、残りの財産の合計が約1億円になるので、その財産は、すべて長男に相続させるという遺言書を作りました。

父親としては、2人の子供に公平に財産を相続させたという気持ちでした。

ところが、父親が亡くなり相続が発生すると、生命保険は相続財産ではなく、あくまで長女の固有の財産とみなされるのです。

そのため、長女は、相続で財産を1円ももらえなかったとして、遺留分を、長男に主張して、裁判を起こしたのです。

長女は1億円ももらっているのに・・・という長男の感情的な意見と、長女の遺留分の権利は、まったく関係ありません。

長男は争いましたが負けて、2500万円を長女に渡しました。

このような事態を避けるためには、父親が生前に、生命保険の受取人を長男にするか、もしくは相続人と契約を修正しておけば、長女が遺留分の権利を主張してきたとしても、長男は生命保険から、お金を渡せばよく、争いにはなりませんでした。

② 生前贈与にも、遺留分は主張されてしまう

生命保険とは逆で、本来は相続財産ではないのに、遺留分が発生してしまう財産があります。

それが、生前贈与された財産なのです。

民法では、相続が発生した1年以内に行われた相続財産は、遺留分の対象になると書かれています。

ところが、最高裁の判例では、昔、生前贈与した財産でも、遺留分の対象になる財産に含めるとなっているのです。

では、いつの生前贈与が含まれるのか・・・・。

「3年前までではないのか?」という質問を受けることもありますが、それは、相続税法の規定です。

つまり、相続が発生した日から3年前までの間に贈与された財産は、相続財産に含めて、相続税を計算するとされています。

ただ、これは相続税法の話しで、民法の遺留分はまったく関係ありません。

実は、遺留分の対象になる生前贈与の期間には、決まりがないのです。

例えば、私が関与した相続で、税務署の調査が入りました。

父親の相続で、相続人は長男と長女の2人でした。

遺言書があったので、遺産分割では長男と長女がもめることもなく、相続税も納めていたので、何の心配もないと思っていました。

ところが、私も知らなかったことですが、亡くなった父親が生前に、長男に対して3000万円の贈与をしていたことが判明したのです。

長男は、5年に渡って現金でもらっていたので、年間600万円、それを3年前に買ったマンションの頭金にしていたので、

相続税の税務調査のときに、バレてしまったのです。

結果、長男は無申告だった贈与税を、過去にさかのぼって納めました。

ただ1度に3000万円ではなく、1年間で600万円の贈与なので、それほどペナルティの金額は大きくはありませんでした。

ところが、これで話は終わらず、これを知った長女(妹)から、遺留分を主張されて、裁判を起こされてしまったのです。

弁護士費用もかかり、結果的に負けて、長女に遺留分を渡したのです。

そもそも、父親は、長男に現金を生前贈与するのではなく、マンションに3000万円分の父親の名義を入れて置き、

それを遺言書であげることにしておけば、争うことも、贈与税もかからず、相続税も安く抑えることができたのです。

(現金を不動産に変えておけば、相続税の評価は安くなります)

なお、遺留分を主張するのに、裁判を起こす必要はありません。

口頭での主張も認められていますが、実務的には内容証明郵便などを出すことになります。

どちらにせよ、相続人同士で争うことほど、バカらしいことはありません。

今回のケースでは、父親に遺留分の知識がなかったことが問題でした。

将来、子供同士で争わせないためにも、遺留分を考えて、遺言書を作成し、生前贈与を行いましょう。

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