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2015.05.15

父親の借金のリスクを、相続人が引き継がないという目的で、贈与を使うこともある

父親が、アパート経営などを行い、借金をしていることがあります。

祖父から相続した土地があっても、更地で、駐車場の経営をしていると、住宅用地ではないため、固定資産税が高くなります。

ちなみに、住宅用地になると、固定資産税は、下記のような特例が使えます。

住宅一戸につき、200㎡まで 1/6
住宅一戸につき、200㎡超の部分 1/3(ただし、住宅の面積の10倍が限度)

一戸につきなので、アパートで10戸あれば、2000㎡まで、1/6にしてくれるのです。

あくまで、住宅用地なので、事業用のビルや倉庫を建てると、固定資産税は安くならず、住宅用地の最大で6倍にもなるのです。

だから、空き家のまま、放っておく人が多いのです。更地にしてしまうと、固定資産税がいきなり跳ね上がってしまうからです。

また、あなたが、更地に何か建てて、有効活用する計画があるならば、賃料という収入だけではなく、経費も見積もり、利益で判断するようにしましょう。

それで、アパートを建てることになったとして、建築資金は、父親の手持ちの現金を使ってもよいですが、土地を担保に提供すれば、銀行がお金を貸してくれます。

ただ、すでに父親の年齢が高く、30年返済などで設定すれば、完済するまでに、相続が発生しまうでしょう。

すると、この借金は、自動的に、法定相続分で、相続人に引き継がれることになります。

遺言書や、遺産分割協議で、借金を引継ぐ人と金額を決めたとしても、相続人同士では有効でも、銀行に対しては、無効となります。

例えば、アパートの時価が1億円で、借金も1億円だったとします。

相続人は、長男と長女の2人で、1億円のアパートは長男が相続しました。

同時に、長男は、1億円の借金も引き継ぐと、2人で決めたとします。

それでも、銀行としては、あくまで、長男に5000万円、長女に5000万円の返済を迫ることになるのです。

もちろん、長女が返済するお金は、長男からもらっていれば、何の問題もありません。

ただ、父親の相続のときには、「父親の財産 > 借金」であったとしても、アパートの返済期間は、何十年も残っているのです。

長男は、アパートの借金だけではなく、自宅の住宅ローンなど、他の借金もあるかもしれません。

相続が発生してから、10年後になって、「長男の財産 < 借金」となれば、長女が自分が相続した借金を返済するハメになります。

もし、長女が、父親から相続した財産では足りなければ、自分の貯金から、返済しなければいけません。

それならば、父親の相続のときに、長男が銀行と交渉して、

「すべての借金を、長男に付け替えてもらえばよい」

と、あなたは考えるかもしれません。

だいたいの場合、長女の5000万円は、長男に付け替えてくれますが、銀行としては、長女に、連帯保証人になって欲しいと言われることも多いのです。

もちろん、銀行は、アパートの賃料から借金を返済してもらうことが大前提ですが、いちお、父親の財産がアパートだけでないことを知っていて、貸すお金が大きくなっていることもあります。

そのため、長女が、父親の財産のうち、多くの現金を相続するとなれば、連帯保証人になってもらうことで、回収を保全しておきたいと、銀行は考えるはずです。

このような状況を避けたいならば、父親が生前に、長女に相続させるつもりだった、お金を贈与して、相続のときには、長女が相続放棄するという方法を取れば、自動的に、相続人は長男だけとなり、借金を、1人で引き継ぐことができます。

相続放棄した長女は、父親の財産を一切、相続することができませんが、十分に生前で贈与してもらっていれば、文句はないはずです。

長男としても、あとで、長女がいきなり、約束を破り、「相続放棄せずに、長男と争う」と主張するのでは、と心配することはありません。

というのも、原則、遺産分割の協議では、生前に贈与されたお金も含めて行うことになるためです。

この贈与には、時効がないため、20年前に長女に贈与されたお金があれば、それも相続財産に加算して、遺産分割の協議を行うのです。

当然、20年前に、贈与契約書を締結して、贈与税を支払っていれば、相続税の計算では、相続財産にはなりません。

この提案を聞いて、あなたは、

「生前に贈与すると言っても、財産が多いと、贈与税が高くなりすぎでは?」

と主張するかもしれません。

そのときは、相続時精算課税を使えばよいのです。

5000万円の現金を、長女に生前に贈与したとします。

(5000万円 - 2500万円)×20% = 500万円

の贈与税を事前に支払っておけば、あとで相続税から差し引けます。

もし、「贈与税 > 相続税」となっても、税金は還付されるので、税金を払い過ぎることはあり得ません。

実際に父親の相続が発生したら、相続税の支払いとは関係なく、長女は、相続から3ヶ月以内に、家庭裁判所に申立てを行うことで、相続放棄することができます。

相続放棄により、父親の財産を相続することはできませんし、借金も相続しませんが、民法上では、贈与は成立していますので、財産を返還する必要はありません。

それでも、生前に贈与した5000万円が、相続税を計算するときに、相続財産とみなされるので、節税対策には、まったくなりません。

それでも、長女が将来、

「自分とは、何の関係もない借金が、降りかかるかもしれない?」

という不安を、取り除くことはできます。

最後に、生前に、多額の財産を贈与しておき、相続人が、相続のときに、相続放棄する場合には、1つだけ、注意すべきことがあります。

先ほどの例では、父親が、長女に財産を贈与した時点で、すでに、「財産 < 借金」となっていると、詐害行為となってしまい、相続のときに、銀行などから訴えられて、生前贈与が無効になる可能性が高くなります。

極端なことを言えば、父親が、すべての財産を、相続人に生前贈与しておき、全員が相続放棄をすれば、誰でも、借金をチャラにできてしまいます。

贈与された人は、贈与税、または相続税を支払えば、税務上の問題は一切、発生しません。

このような行為は、当然、許されるはずもありません。

だからこそ、父親の借金が多ければ、「財産 > 借金」となっていて、この2つの差額に、まだまだ、余裕があるうちに、生前贈与しておきましょう。

先ほどのように、「父親のすべての財産を生前に贈与してまう」というような意図的は行為でなかったとしても、銀行に返済できなくなることが、すでに予想できてしまう状態で、贈与すれば、詐害行為と言われてしまいます。

なお、借金というのは、父親が借りたお金だけではなく、父親が連帯保証人になっている地位であっても、含まれます。

この連帯保証人の地位も、相続が発生すると、自動的に、相続人が法定相続分で引き継ぐことになります。

他人の連帯保証人になることは少ないとは思いますが、父親が会社を経営している場合には、かなり高い確率で、連帯保証人になっているはずです。

例えば、長男が、この会社を継ぐのであれば、父親の連帯保証人の地位を相続するのは、当然でしょう。

一方、長女が、この会社の経営にまったく関係ないとすれば、連帯保証人の地位を相続したいと考えるはずがありません。

この場合に、長女が相続放棄することを前提にするならば、やはり、父親は、長女に生前贈与しておくべきでしょう。

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