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2015.09.02

名前の表示がない金地金でも、子供への贈与が認められるのか?

このところ、ずっと、金地金の価格が上がってきているって、知っていましたか?

ちょうど、10年前の2005年では、1グラム1600円程度だったものが、5年前の2010年には、1グラム3000円で2倍に、今では、1グラム4700円前後にまで、上がっています。

ちょうど、先月の8月に世界的な株安があったので、その少し前は、1グラム5000円にまで上がったのですが、少し下がりました。

それでも、金地金は、現物での実需があるため、経済の影響を受けにくいのです。

昨年、消費税が5%から、8%に上がったので、貴金属の小売店としては、国内の小売価格も、買取価格も3%は、自動的に上がったことは、確かです。

実際には、1グラム当たりの価格は、5年間で1.5倍以上にもなっています。

"再来年には、消費税が8%から、10%に上がることは確実なので、どうしても、その分の価格は、自動的に上がるでしょう。

そこで、父親が金地金を今のうちに買って、すぐに子供に贈与して、贈与税を支払っておけば、1グラム当たりの価格が上がったとしても、追徴で、贈与税が取られることはありません。

子供が、価格が上がった金地金を売却すれば、現金を贈与してもらうよりも、多くのお金を手に入れることができます。

ただ、これを実行するときには、注意すべきことがあります。

というのは、金地金には、名前が書いてあるわけでもなく、銀行口座の預金のように、振込みを行うわけでもありません。

単純に、父親が金地金の現物を、子供に手で渡すだけです。

せっかく贈与しておいても、あとで、贈与が成立していないと、税務署に主張されてしまっては、元も子もありません。

過去には、実際に否認された事例があります。


事例の前提

平成18年4月4日に、Xさんは、A社のC支店で、金地金25kgを売却した。

この金地金は、Xが、自分の父親から、過去に贈与でもらったものであった。

ただ、平成6年から、平成16年の間で、贈与税の申告は行っていない。

そのあと、信用金庫で、自分の名前の口座を作り、現金を預金した。

税務調査が入り、税務署は、平成18年に売却した金額で、

父親からXに贈与があったものとして、贈与税を課した。


上記の税務署の対応に、Xさんは納得できずに、国税不服審判所に提訴しました。

Xさんには、自分なりの主張があったのです。


Xさんの主張

父親から金地金を贈与してもらったのは、平成6年から、平成16年の間で、

「父親の金の売買数量と保有明細書」という書面を提出した。

そこには、実際に金地金にかかる受領書があったが、

父親とXとの間での贈与契約書はなかった。


Xさんは、父親が金地金を買った日を証明することができました。

ただ、贈与に関しては、証拠はなく、あくまで、口頭で贈与が成立していると主張したのです。

国税不服審判所は、この経緯を聞き、結論を出しました。


結果

国税不服審判所は、父親から贈与されたのは、平成18年と裁決した。

理由は、Xが金地金を管理支配して、売却することができた日が、

平成18年4月4日と認められるからというものであった。


金地金のような権利者の名前の表示がない動産を贈与契約書を作らず、親族間で贈与すると、あとで、いくらでも主張を変えることができます。

つまり、動産、ここでは金地金ですが、一度、親が子供に渡しても、いつでも、その返還を求めることができるのです。

金地金の価格が上がったら、過去に贈与があったことにして、金地金の価格が下がったら、過去の贈与はなかったものとすることで、

自分たちにとって、有利な選択ができてしまうのです。

そのため、動産を贈与するのであれば、必ず、贈与契約書を作成し、贈与税の申告を行っておきましょう。

他にも、名前の表示がない財産が問題となった事例があります。

平成18年2月17日に、福岡地方裁判所で判決がありました。


事例の前提

父親の相続が発生して、税務調査が入った。

父親の自宅の金庫の中には、保管されていた割引債券及び国債があった。

子供のYさん(相続人)は、弁護士とともに管理を任されていたと主張した。

割引債と国債には、誰の所有なのかの表示はない。

さらに、いつ買ったのかも、まったく分からない。

税務署は、父親の自宅の金庫に、保管されていたことから、

相続財産とみなして、追徴で、相続税を課した。


Yさんは、税務署の対応に納得できず、裁判所で争うことになりました。

というのも、Yさんは、父親から、割引債や国債を買ったという話を聞いたことがなかったのです。


Yさんの主張

直近の父親の収入は減っていたので、割引債や国債が買えるはずがない。

父親の会社はずっと儲かっていたので、そこが買ったはずだと類推した。

つまり、Yさんは、割引債や国債は会社の財産であり、

父親の相続財産ではないと主張した。


Yさんは、高齢になった父親の給料は少なく、貯金できるような余裕はないことを知っていました。

その給与明細なども裁判所に提出したのです。

裁判所は、それぞれの主張を聞き、証拠を見てから、結論を出しました。


結果

福岡地方裁判所は、父親の昔の収入が、かなり高かったので、

それを貯金していれば、割引債や国債を買うことが可能だと判断した。

Yさんは、会社の経営に携わっておらず、実態も分からず、類推で、

会社の財産だと主張されても、その根拠がない。

あくまで、管理されていたのは、あくまで父親の自宅の金庫なので、

相続財産という税務署の意見を支持して、Yさんの主張は退けられた。


これを不服としたYさんは、福岡高等裁判所に控訴しましたが、負けました。

同じように、自宅金庫ではなく、銀行の貸金庫の鍵を父親が保管していたことで、その中にあった有価証券が、相続財産とみなされた事例もあります。

このとき、有価証券の名義は、父親ではなく、子供になっていましたが、それでも、名義株として、否認されてしまったのです。

金地金には、誰の名義なのか、誰が権利を行使できるのか、どこにも、記載がありません。

そのため、金地金を買ったときの領収書などから、名義を特定するか、それがなければ、実際に管理していた人の相続財産になってしまうのです。

贈与契約書を作成して、贈与税を支払っていたとしても、父親の自宅の金庫で保管していたり、父親だけが鍵を持つ貸金庫に入っていれば、贈与が認められず、名義貸しの金地金として、相続税がかかってしまうでしょう。

もし、父親が金地金を子供に贈与するならば、形式的な書面だけではなく、実質的に、その管理を、一任しなければいけません。

それさえ行うことを守れるならば、これから価格が上がりそうな財産があれば、ぜひ、子供に贈与しておくことを、お勧めします。

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