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2015.11.12

今年度の確定申告から、国内財産の一覧を報告する制度が始まります

平成26年1月から、国外財産調査制度という制度が導入されました。

これは、毎年12月末時点で、海外に5000万円以上の財産がある人は、確定申告と同じ期限で、国外財産の一覧を税務署に提出しなければいけません。

もし提出しない場合に、最悪1年以下の懲役となるという厳しい制度です。

日本は、全世界所得なので、海外で投資した不動産からの賃貸収入などは当然のこと、海外での株式の売却益や配当金なども、日本の確定申告で合算しなければいけません。

ところが、それを知らずに、今までずっと、放置しておいた人も多くいました。

というのも、現地の国で、税金を支払っているため、わざわざ、日本でもう一度、申告する必要がないと考えているからです。

税金のプロでなければ、これも不思議なことではありません。

ただ、このままでは、海外でも税金を支払い、国内でも税金を支払うので、結果的に、二重課税になってしまいます。

でも、実際には、海外で支払った税金があれば、日本の国内の所得税から差し引いてくれる制度があります。

租税条約がある国というのが前提になりますが、先進国であれば、基本的に大丈夫です。

それでも、日本は海外の他の国に比べて、税率が高いため、もし申告すれば、追徴で、所得税を支払うことになります。

国外財産調査制度が導入されたときに、このような情報を調べた人たちが多くいて、自分が税金を支払っていなかった、無申告だったことに気づいたのです。

このときは、あくまで海外にある財産の一覧を提出するという制度でした。

その後、税制が改正されて、平成27年度の確定申告から、国内の財産と債務の一覧も、税務署に提出することになりました。

これを「財産債務調書」の提出制度と呼びます。

もちろん、国民全員が該当するわけではありません。

いくらなんでも、税務署がパンクしてしまいます。

12月31日に一定の基準を満たした人に、提出する義務が発生します。

もう一度言いますが、平成27年12月31日に、下記の2つの基準を同時に満たす人は、国内の財産の債務の一覧を記載した表を、来年の確定申告の期限までに、税務署に提出しなければいけません。

  1. 毎年の総所得金額が、2000万円を超える
  2. 財産の価額の合計額が、3億円以上
    又は、国内で保有する株式等の価額の合計が、1億円以上

基準としては、単純のように読めるのですが、実際の計算は、どちらも簡単なものではありません。

まず、「1」の2000万円ですが、確定申告の数字から、すぐに拾えるものではなく、自分で計算しなければいけません。

総所得金額とは、給料、事業所得、不動産所得、譲渡所得、配当、雑所得に、一時所得を2分の1にしたもの、それに海外での利子を合算します。

このとき、配当ですが、上場会社の配当は、源泉分離になっていて、確定申告はしていませんが、合算しなければいけません。

譲渡所得も、不動産を売却したら、その利益を、株式を売却したら、その売却益も合算です。

とくに、上場株式は特定口座で源泉分離となっていると、やはり確定申告はしませんが、合算することになります。

最後に、一時所得ですが、これは、生命保険の解約返戻金の利益などが該当します。

そのため、たまたま、満期になった生命保険があり、その年だけ、財産債務調書を提出しなければいけない人もいるでしょう。

なお、マイホームなどを売却した時には、利益ではなく、買った時よりも下がっていて、損失となることもあります。

このときは、その損失を通算したあとの金額で判定できます。

次に、「2」の財産や株式の価額とは、どのようなものなのでしょうか?

原則は、12月31日現在の時価で評価することになっています。

でも、「毎年、時価で評価することなんて、できないよ」と思うかもしれませんが、法律では、計算方法が定められてしまっています。

例えば、土地は、

  • 固定資産税評価額、
  • 自分で合理的に見積もった価額、
  • 来年の1月から申告期限までに売却したらその価額、

から選択します。

次に、建物は、

  • 固定資産税評価額、
  • 建物の取得価額から、経過年数に対応する減価償却費を差し引いた金額、

から選択します。

そして、非上場株は、

  • 12月31日、または直近に売買があれば、その価額、
  • 来年の1月から申告期限までに売却したらその価額、
  • 決算書の純資産価額、

から選択します。

これ以外にも、自分で事業を行っている人は、棚卸資産や機械設備も、財産の価額に含めて、判定されるのです。

一番注意すべきことは、財産の合計金額なので、

「俺は、借金が多いから、そんな富裕層じゃないよ」

と言う人も、借金を差し引かない価額で判定されるため、基準の3億円を上回ることもあるでしょう。

さらに、財産が3億円まではなかったとしても、1億円以上の株式等となると、上場会社の社長だけではなく、非上場会社の社長も含まれ、かなりの人数が該当してくると考えられます。

この提出が始まると、国外財産調査制度と整合性が取れてきて、国内から、海外に財産を送金したり、海外から、国内に財産を戻すと、少額で何度も行っても、すべて税務署が把握できるようになるのです。

そして、毎年の財産債務調書に記載した現預金がかなり減ったのに、国外財産調書に記載がないと、誰かに贈与されたということが予想されます。

3月15日に提出された、受贈者(贈与された人)たちの贈与税の確定申告と整合性を取り、実際に、この現預金がどこに消えたのか、追跡するのです。

あなたは、

「そんな膨大な申告書の中から、追跡するのは不可能では?」

と思うかもしれません。

ただ現在は、ほとんどの確定申告などの数字が、税務署ではデータとして保存されていて、人間の目ではなく、システムで高速処理されています。

本人の確定申告書、財産債務調書、国外財産調書を数年並べて比較するだけではなく、その親族に当たる何人もの人たちのものも、同時に並べて瞬時に比較されてしまうのです。

相続税の調査のときも、毎年、提出していた財産債務調書と国外財産調書を、税務署は持ってきて、相続税の財産の一覧と比べるでしょう。

逆に言えば、毎年、贈与することで、相続税の節税対策を行っている人で、それを財産債務調書に記載しておけば、証拠にもなります。

実際に、110万円以下の贈与であれば、贈与税の基礎控除以下なので、税金を支払う必要も、申告する必要も、実際にありません。

それでも、

「110万円を子供と孫、10人にあげているので、毎年1100万円も財産が減っているが、全員、贈与税の申告はしていない。これって、本当に、大丈夫なんですかね?」

と質問してくる人が、たくさんいます。

でもこれからは、財産債務調書で、毎年、1100万円の現預金が減り、10年で、1億1000万円が子供や孫に分散されたことがハッキリします。

このとき、贈与契約書を作成しておかないと、財産債務調書に記載していても、過去の贈与が否認されるリスクがあるので、それは忘れずに、毎年、必ず作成してください。

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