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2016.07.14

子供に贈与した財産を、元の親の名義に戻したときでも、贈与税はかかってしまうのか?

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今回は、

「贈与した財産を、元の名義に戻しても贈与税はかかるのか?」

という話をしたいと思います。

国税庁のHPに下記のような、QAが載っています。


Q 不動産を子に贈与したのですが、登記名義は変更していません。

贈与税の申告と納税は登記名義の変更が済んでからでよいのですか。

A 登記名義の変更の有無にかかわらず、不動産を引き渡したときに財産を取得したものとされます。

したがって、子が不動産を取得した日の属する年の翌年の2月1日から、3月15日までの間に、子が贈与税の申告と納税を行う必要があります。

なお契約書など書面による贈与の場合は、原則として、その契約の効力の発生した時に財産を取得したものとされます。

(相基通1の3・1の4共-8)


不動産を登記すると、登記された情報が、税務署に行きます。

しかも、登記するときに、なぜ名義が変わったのかという原因も登記されます。

「相続」「贈与」「売買」などです。

そのため、税務署は、その原因も知ることになります。

ところが、売買しても、贈与しても、登記名義を変更する義務はありません。

もちろん、第三者間で売買した場合には、登記しておかないと、売主が、別の人に不動産を二重で売却することもできてしまうため、決済すると同時に、名義を移転させるのが、通常です。

一方、親族間で不動産を贈与した場合には、急いで登記名義を変更する必要がありません。

そこで、上記のような質問と回答が記載されているのです。

回答のように、贈与契約書を締結した段階で、贈与が成立するので、贈与税を支払う義務が発生するのです。

それでは、下記のような場合には、どうなるのでしょうか?


Q 私(夫)はアパートを所有していますが、将来の妻の生活費のために、早めに名義を移してあげようと考えて、贈与契約書を作成しました。

ただ、妻にはそのことを告げおらず、自分だけで契約書を作成して、登記も行い、アパートの名義を変更しました。

アパートの賃料は、まだ私(夫)の通帳に振り込まれています。

そこで、不動産管理会社に、賃料の振込口座の変更の旨を告げたところ、妻には相続税の特例があり、夫の財産が1億6000万円以内であれば、1円も、相続税がかからないことを教えてもらったのです。

私(夫)の財産は、自宅と現預金とアパートの3つしかなく、これから、自分の生活費や病院代を差し引くと、1憶6000万円も残りません。

つまり、アパートをは、妻に生前贈与せずに、遺言書を作成して、相続させれば、税金は1円もかからないことが判明したのです。

そこで、今から急いで、登記名義を元に戻せば、(夫の名義に戻す)妻に贈与税はかからないという認識でよいのでしょうか?


これは、国税庁のHPに記載されているQAではなく、私が1年前に受けた相談です。

国税庁のHPは、「贈与は成立しているけど、登記していない」という事例でした。

一方、私に相談にきたのいは、「妻には教えていないので、まだ、贈与は成立していないけど、登記だけ変更した」という事例になります。

この場合、名義を元に戻せば、贈与税は支払わなくてもよいのでしょうか?

実は、国税庁のHPに、「名義変更通達」が記載されています。

https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/sozoku/640523/01.htm

親族間などで、間違って名義変更する人が多く、同じような質問があったので、この通達を作って、発表したのです。

右上に、発表した年月日が記載されていますが、「昭和39年5月23日」となっています。

50年以上前から、名義変更に関する問い合わせが多かったことが、分かります。

この中で、「名義変更通達 1」に注目してください。


(他人名義により不動産、船舶等を取得した場合で贈与としない場合)

他人名義により、不動産、船舶又は自動車の取得、建築又は建造の登記又は登録をしたため、相続税法基本通達9-9に該当して贈与があったとされるときにおいても、その名義人となった者について次の(1)及び(2)の事実が認められるときは、これらの財産に係る最初の贈与税の申告若しくは決定又は更正の日前にこれらの財産の名義を取得又は建築若しくは建造した者(以下「取得者等」という。)の名義としたときに限り、これらの財産については、贈与がなかったものとして取り扱う。

(1)これらの財産の名義人となった者がその名義人となっている事実を知らなかったこと。

(2)名義人となった者がこれらの財産を使用収益していないこと。


今回の相談の内容と比べてみると、妻は贈与されたことを知りません。

そのため、(1)の要件は満たします。

さらに、アパートの名義を移しただけで、賃料は、夫の通帳に入っているため、妻は使用収益しておらず、(2)の要件を満たします。

このとき、「すでに、賃料を妻の通帳に入れてしまっています」という方もいますが、妻の通帳に入った賃料を、今からでもよいので、夫の通帳に戻せば、問題ありません。

ただ、上記の2つを満たすだけで、贈与税を回避できると安心してはいけません。

「名義通達 5」を確認してください。


(過誤等により取得財産を他人名義とした場合等の取扱い)

他人名義により不動産、船舶、自動車又は有価証券の取得、建築又は建造の登記、登録又は登載等をしたことが過誤に基づき、又は軽率にされたものであり、かつ、それが取得者等の年齢その他により確認できるときは、これらの財産に係る最初の贈与税の申告若しくは決定又は更正の日前に、これらの財産の名義を取得者等の名義とした場合に限り、これらの財産については、贈与がなかったものとして取り扱う。

自己の有していた不動産、船舶、自動車又は有価証券の名義を他の者の名義に名義変更の登記、登録又は登載をした場合において、それが過誤に基づき、又は軽率に行われた場合においても、また同様とする。


贈与税の申告の提出期限までに、名義を本当の所有者、つまり夫に移しておかないと、「贈与がなかったもの」として、扱ってもらえません。

それに、所得税の申告期限も、贈与税の申告期限と同じです。

もし妻がアパートの賃料をもらったとして、確定申告してしまうと、「名義通達 1」の「財産を使用収益していないこと」という条件からも外れてしまいます。

そのため、贈与を取り消したいと思ったら、申告期限になる前に、それどころか、できるだけ早く名義を戻す、登記をしましょう。

このときの登記原因は、通常、「錯誤」として修正します。

さらに、名義を妻に変更して、さらに錯誤で夫に戻すときに、それぞれで、登録免許税はかかってしまうのは、仕方がありません。

法務局の人もタダで、仕事をしているわけではないからです。

では同時に、不動産取得税もかかるのか、という疑問は湧きます。

不動産取得税とは、

建物の固定資産税評価額 × 4%

土地の固定資産税評価額 × 3%

と計算されます。

東京都の不動産取得税質疑応答集には、「所有権移転行為自体が錯誤による無効である時には取消すべきとされます。

しかし、所有権移転行為自体が有効である場合には不動産取得税は課税される取扱いです。

こうした状況においては、事情聴取等によりその登記の原因を調査し、取得の有無を確認したうえで、課税対象か否かを判断する必要がある」(同質疑応答集)

と記載されています。

不動産取得税は、地方税になるため、市区町村によって、対応は変わってきますが、原則はかからないということで、よいのでしょう。

もし贈与を取りやめたい、登記を元の名義に戻したいと思ったら、「名義変更通達」を思い出してください。

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