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相続税対策でアパート経営は有効?:とにかく手取りを増やす

相続税対策のため、土地を有効活用して、アパートを建てたが、借入金が多すぎた

「相続税対策を行なえば、相続税は、こんなに減る!」という提案書になります。

  ケース1 ケース2 ケース3
相続財産 預金2億円 預金1億円
土地1億円(時価)
土地2億円(時価)
土地の有効活用 ナシ 1億円でアパート建設 2億円でアパート建設
借金(20年返済) ゼロ 5,000万円 2億円
課税される財産額 2億円 1億600万円 1,200万円
相続税
(相続人は子供1人)
4,860万円 1,400万円 0円
毎年の収入 預金利子0.5%
100万円
3%の純粋利回り
600万円
4%の純粋利回り
1,600万円
毎年の平均返済額
金利3%と仮定
ゼロ 330万円
(利子86万円)
1,340万円
(利子340万円)
毎年の手取り 所得税率20%
80万円
所得税率20%
250万円
所得税率20%
208万円
20年後の手取り合計 1,600万円 5,000万円 4,160万円

 どうですか?
 ケース3を見てください。相続税を少なくするどころか、ゼロ円になっています。
 この提案書は、「アパート経営こそ、相続税の節税対策には効果絶大」と言っているのです。
 しかも、賃料収入で儲かって、預金まで増えるのです。

 なぜ、これほどまでに、相続税を節税できるのでしょうか?

 ケース2で、考えてみましょう。
 銀行に預けた1億円は、そのまま、1億円と評価されます。
 ところが、時価1億円の土地は、路線価の8,000万円で評価でき、かつアパートを建てると、さらに20%の減額で、6,400万円になります。
 また、1億円のアパートの建物は、固定資産税評価額の6,000万円になり、それを貸し付けると、30%の減額で、4,200万円になります。
 つまり、時価2億円のアパート(土地1億円+建物1億円)が、相続税では、1億600万円の評価となり、ケース1に比べて、税金が3分の1以下になるのです。

 相続財産の評価が半分になったら、税金も比例して半分になるわけではありません。
 相続税は、累進課税制度です。
 財産が多いほど、税率が高くなります。
 そのため、評価額が半分になれば、税率は、それ以上に低くなるのです。

 しかも、この相続税の節税対策がすごいのは、アパートからの賃貸収入があり、お金も貯まることです。

 これが、みんなが、ずっと昔からやってきた「土地の有効活用」と呼ばれる、有名な相続税の節税対策なのです。

 このように提案されると、ほとんどの方が、有効活用をやります。
 そもそも、ケース3で、土地しかない人は、相続税が支払えないので、アパートを建てて、納税資金を貯めるために、やるしかありません。
 もちろん、相続税の節税効果は十分にあり、有効活用は、悪い方法ではありません。
 いやむしろ、あなたが、子供に自分の土地を相続させたいと思うならば、積極的にやるべきでしょう。
 ただし、絶対に、間違ってはいけないことが2つあります。
 これは、すごく大事なことです。

【1】ケース2を見てください

 20年後に5,000万円が貯まっています。
 いやー、このアパート経営は儲かるなと勘違いしてはいけません。
 木造のアパートならば、20年後は、寿命が終わっています。
 修繕しながら使うことはできますが、賃料も相当、安くなり、建物の価値はありません。
 だから、銀行の返済期間も20年なのです。担保価値が20年で終わるのです。

 最初に1億円のアパートを建てるときに、自己資金5,000万円を使っています。
 だから、20年後は、1億の預金と1億円の土地が残っていることになります。
 つまり、1円も儲かっていません。
 ただし、相続税の節税対策は成功しています。
 建物価値がなくても、アパート経営をしているかぎり、時価1億円の土地の評価は6,400万円になるからです。

 あなたは、それならば、問題ないのでは?と思いましたか?
 でも、少しだけ、状況が変わったら、どうなるでしょうか?
 空室率が増えるか、賃料が下がることで、3%の純粋利回りを達成できないと、どうなるでしょうか?
 借入金が変動金利で設定されている場合に、金利が上昇したら、どうなるでしょうか?
 所得税が増税されて、税率が上がったら、どうなるでしょうか?
 結果、あなたは、アパート経営をしたことで、損をすることになります。
 その損は、相続税で節税できた金額よりも、大きくなるかもしれません。

 アパート経営を本業にしている会社は、世の中にはたくさんあり、上場している会社すらあります。その会社と競争して、あなたは、アパートを借りてくれる人を見つけなければいけないのです。
 損をしない賃料を稼ぐには、本気でアパート経営に取り組まなければ、勝てません。

 つまり、間違ってはいけないこと(1)は、「有効活用」は、相続税の節税対策のためだけではなく、儲かるつもりでやるということです。
 相続税の節税対策なのだから、アパートさえ建てれば、賃料収入は何でもよいだろうと考えると、損をします。

【2】ケース3を見てください

 銀行からの借金を多くすれば、相続税の節税対策の効果も、大きくなります。
 しかも、20年後はどうでしょうか?
 建物の価値がゼロとして、2億円の土地と4,160万円の預金が残ります。
 かつ、相続税の節税対策は完璧です。
 なぜ、これほどまでに、効果があるのでしょうか?

 それは、ケース3が一番、借金を多くしているからです。
 ケース2は、600万円の収入に対して、手取りは250万円で、41%です。
 ケース3は、1,600万円の収入に対して、手取りは208万円で、13%しかありません。
 何が言いたいのか?
 ケース3では、銀行への返済と所得税で、収入の87%を使っているということです。
 そのため、アパートの賃料収入が少しでも下がれば、返済ができなくなり、破たんするのです。

 借金は、アパート経営という事業に対するリスクなのです。
 リスクを大きくすれば、それに比例して、リターンも大きくなります。
 だからこそ、貯金できる預金も相続税の節税対策というリターンも大きいのです。

 つまり、間違ってはいけないこと(2)は、「有効活用」で儲けようとしすぎれば、大きなリスクを負って、破綻する確率も高くなるということです。

 この(1)と(2)から、あなたが、どのくらいの相続税の節税対策を目指しているかを決めなくてはいけないのです。
 あなたが、「そんなこと、判断できない」と言っていると、必ず、高いリスクを負って、アパート経営をやることになります。銀行だって、建設会社だって、担保が足りるぎりぎりまで借りてもらい、大きなアパートを作ってもらった方が、儲かるのです。
 別に、彼らは騙そうとしているわけではなく、経営がうまくいけば、あなたは、儲かるのです。

 ということで、あなたは、すでに相続税の節税対策を行い、借金が多すぎて、資金繰りが苦しくなっているかもしれません。
 所得が大きくなれば、所得税も累進課税であるため、税率が一気に上がってしまいます。
 それだけ、破綻する確率は高くなるのです。
 その場合には、適正な借金の金額にするように、一部だけでも、不動産売却をしましょう。
 相続税の節税対策ばかりに固執して、大きなリスクを負って、破綻したら、財産はゼロになって、本末転倒です。

 もちろん、相続税の節税対策は、不動産を残すことが目的であったのに、早々に、不動産売却をすることには、すごく抵抗があるかもしれません。ただし、アパート経営が失敗したことを素直に認めることも大事なのです。
 会社でも、失敗した事業からの撤退方法で、そのあとの明暗が分かれます。

 どのくらいの相続税を支払うか、いくら借りてアパート経営をやるべきか、どのくらい不動産売却すべきか、判断に困っている人は、ぜひ、ご相談ください。
 土地の有効活用だけではなく、あなたにとって、一番有効な相続税の節税対策も、ご提案いたします。

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